大東文化大学
1995 年 44 巻 11 号 p. 68-76
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本誌一月号(一九九五年)において、呉哲男氏は家持と池主との宴席歌・贈答歌を検討して、家持の同性愛を指摘した。確かに二人の交友をめぐる表現に男女の恋情の表現を認め得る。だが、二人が文学の贈答を通して交友を成立させているのは、文選が分類する贈答を示唆する。同心を理念とする贈答詩が見られ、それらには恋愛詩の表現を内在させるのを特徴とする。交友の感情が恋情に近くあったことは確かである。ただし、それが直ちに同性愛を意味するものではない。
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