日本文学
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仏足石と仏足石歌 : 注釈としての歌(<特集>交感する古代)
多田 元
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1996 年 45 巻 5 号 p. 21-31

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抄録
仏足石歌は『涅槃経』を典拠とする文言が多数指摘されている。また仏足石記も『涅槃経』の影響を強く受けている。この両者の繋がりを『涅槃経』の講経の場に求めてみた。仏足石歌は『涅槃経』の講経を受けて、その経典の仏教語を和語に開く働きを持っていたと推定される。しかしながらそれは言葉のみに限らず、宗教体験の実感にまで及ぶことを「現場指示語」という指標から考察した。
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© 1996 日本文学協会
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