名古屋大学大学院
1999 年 48 巻 6 号 p. 28-38
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田山花袋「蒲団」に端を発した性欲描写論争は、「性慾」という言葉の猥褻性を消去し、<性欲=人間の真実、生のエネルギー>という読み換えを行い、<性>を描くことの文学的必然性を唱えた。またlt;性>に関する知の所有者としての作家の誕生、読者への文学的<読み>の性教育、文学史における「肉慾小説」の切断などを通じて、自然主義文学は<性>を語る特権を獲得してゆくのである。
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