2000 年 49 巻 9 号 p. 1-9
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万葉歌に見られる嘆きには、思う相手との逢会を期すなど、対象に積極的に働きかけようとして行われるものがある。古代の嘆きは魂を送り出す呪的行為であり、その魂が対象に作用すると考えられたためである。呪的行為であることは、同じく魂に関係する、紐や袖振りについての俗信とからめ考察することで確認できる。また魂合いの一つの形として、夢でのそれを歌表現の中に確認した。これは逢会につながる嘆きと言えるものである。
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