日本文学
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「悪婆」試論 : 台帳における用法を中心に(<特集>近世-「異界」への憧憬)
ダラム ヴァレリー
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2001 年 50 巻 10 号 p. 24-33

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抄録
幕末から明治初期にかけての歌舞伎を代表する一つの役柄に「悪婆」がある。その名称にも拘わらず、「悪婆」とは典型的には老女というより年増であり、悪を働いても、それはかつての主人等のためを思って行われることが多い。また、悪婆は、悪女・アウトサイダーというレッテルを貼られ、「異界」的な存在でありながらも、庶民にとってはいわばヒロイン的な存在であったようにも思われる。本稿では、化政期から明治初期の歌舞伎台帳における「悪婆」の用例を分析して、そこに垣間見える悪婆像を考察する。
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© 2001 日本文学協会
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