岡山大学
2001 年 50 巻 9 号 p. 50-61
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本論では、山本文緒「きっと君は泣く」、村上龍「KYOKO」、吉本ばなな「SLY」を対象に、HIV・エイズの表象とその意味を考察した。HIV・エイズを恐怖や嫌悪の対象とすることで、文学テクストは「こちら側」に「健全」で「健康」なアイデンティティを創出し特権化するイデオロギー装置として機能したにとどまった。そこにはHIV・エイズへの共感や共存への意識を持たない、書き手のHIV・エイズ認識の問題がある。
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