日本文学
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混血する表像 : 小説「南京の基督」と映画『南京的基督』(<特集>絵画・写真・映像-像と文学の近代-)
中村 三春
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2002 年 51 巻 11 号 p. 13-22

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抄録

トニー・オウ監督の映画『南京的基督』は、芥川龍之介の小説「南京の基督」を原作とする。原作の旅行者を作家自身とし、作家が主人公の娼婦と不倫の恋愛関係に陥るという大きな設定の変更を行うことによって、映画は、シニカルな原作を完全な純愛物の物語に転換してしまった。だがその中で、映画は原テクストの特異点として、混血の表象を指示し、異なる文化圏にまたがるジェンダー=コロニアリズムの問題を喚起するのである。

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