日本文学
Online ISSN : 2424-1202
Print ISSN : 0386-9903
翻訳と加工 : 明治期のロビンソナードをめぐって(<特集>加工行為としての<文学>)
高橋 修
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2006 年 55 巻 1 号 p. 31-40

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抄録

明治期には多数の『ロビンソン・クルーソー』の翻訳がなされた。それらは、どれも過不足なくコードとコンタクトを理解したうえで正確に翻訳されたものはない。しかし、いずれの翻訳も明治の読書空間のなかでそれぞれのメッセージを伝えており、何らかの対話を始める契機となっている。本稿では、翻訳/加工をパフォーマティブな社会的行為と捉え直し、そこでいかなるコミュニケーションがなされているかを考えてみた。

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© 2006 日本文学協会
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