日本文学
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翻訳・境界・メタフィクション : 武田泰淳「ひかりごけ」を読む(<特集><戦後>空間と<日本>文学)
松本 和也
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2006 年 55 巻 11 号 p. 24-34

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抄録

本稿は、抽象化された普遍性において読まれてきた受容史に抗い、武田泰淳「ひかりごけ」の精読を通してその歴史性・今日性を論じる試みである。「ひかりごけ」をメタフィクションと捉え直して紀行文における「私」の身振りから"境界(線)の物語"を読み解いた上で、「人肉事件」というモチーフに対する複数の表象を分析し、"脱境界(線)の物語"としての「ひかりごけ」の相貌を取り戻し、その歴史的位置までを論じた。

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© 2006 日本文学協会
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