京都女子大学
2011 年 60 巻 7 号 p. 34-43
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近松晩年の世話浄瑠璃『女殺油地獄』では、主人公の不良青年与兵衛が、日頃から自分に親切に接してくれていたお吉を殺害する。近松は、殺されたお吉の「救い」は保証したが、結末部分で悔悟した与兵衛の「救い」を保証することはなかった。本稿では、そのような二人の「救い」のゆくえを近松が対比して描いたところに、お吉が、深く信仰していた親鸞聖人の教えと通底するものが見出されることを指摘した。
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