亜細亜大学
2012 年 61 巻 7 号 p. 55-65
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『太平記』の「序」は物語のなかでどのような働きをしているのか。この問題について考えた。『太平記』には儒教思想や仏教思想など複数の思想が存在している。そのなかにあって、なぜ儒教思想が「序」として置かれているのか。研究史を整理しつつ考察を加えた。その結論、「序」は現世の政道を見つめる『太平記』の性格を象徴するもので、作品構造の枠組みを明示するとともに、現世を映し出す機能をも果たしているのではないかという結論に至った。
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