藤女子大学
2012 年 61 巻 9 号 p. 1-10
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アイヌの伝承文学であるカムイ・ユカㇻは、折口信夫―金田一京助以来、神の一人称叙述であると説かれてきた。しかし、近年アイヌ語学では一人称叙述ではないとされている。その叙述形式について、知里幸恵編著『アイヌ神謡集』(岩波文庫)所収の第二話「狐が自ら歌った謡 トワトワト」の分析を通して、従来の諸説とは異なる仮説をたてる。