立教女学院中学校・高等学校
2018 年 67 巻 10 号 p. 23-33
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人情本は「商家繁栄譚」という型を持っており、男女の恋愛と同時に家族や親子の姿も描いている。為永春水作の『春色梅児誉美』(天保三年・四年刊)では、主要登場人物が血縁の家族・親子に恵まれない境遇から、他人の親切に家族同様の結びつきを求め、ついに自分の居るべき家や家族を獲得する。また全く異なる境遇の、三つの商家の姿が描かれる。これらは家族・親子が血縁や婚姻のみによって成り立つものではなく、多様であることを示している。
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