日本語教育
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研究論文
高度外国人材のビジネス日本語能力を評価するシステムとしてのビジネス日本語Can-do statementsの開発
――BJTビジネス日本語能力テストの測定対象能力に基づいて――
葦原 恭子小野塚 若菜
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2014 年 157 巻 p. 1-16

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抄録

 経済のグローバル化を背景に,日本企業に就職を希望する高度外国人材に対する就職支援事業が実施されている。一方で,企業における高度外国人材の活用があまり進んでいない要因として,採用時の能力判定が難しいことが挙げられている。また,高度外国人材のビジネスコミュニケーション能力を伸ばす教育の必要性が指摘されている。そこで,本研究では,ビジネス日本語能力を評価するシステムとして,また,ビジネス日本語教育の現場における到達目標レベルの設定に活用することを目的としてビジネス日本語Can-do statementsを開発した。開発にあたっては,BJTビジネス日本語能力テストの測定対象能力を参考に項目を構築した。そして,予備調査に基づいて再検証を行った結果,ビジネス日本語Can-do statementsの妥当性が高まった。しかし,一部の項目には問題点が残っていることから,今後の更なる検証の必要性を指摘した。

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© 2014 公益社団法人 日本語教育学会
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