2021 年 21 巻 2 号 p. 9-18
【目的】豪雪地帯・無医地区において地域の支え合いによる高齢者を在宅で看取るケアシステムの構築に向けた示唆を得るために、在宅で高齢者を看取った介護者の語りから在宅看取りを可能にする条件を明らかにする。
【方法】A県立C病院の在宅看取りに同意、同病院の訪問診療・訪問看護を受け、高齢者を看取った介護者13人に在宅看取りを可能にした条件について半構造化面接を実施し、質的帰納的分析方法にて分析した。
【結果】看取り家族の視点から在宅看取りを可能にした条件は、療養者では、①本人の在宅死希望、②苦痛のない療養生活、介護者・家族では、①家で看取ってあげたいという思い、②在宅での看取りを引き受ける覚悟、③主観的介護負担感の少なさ、フォーマルサポートのうち、訪問診療・訪問看護24時間体制では、①いつでも支えてくれる医師・訪問看護師の存在、②看取りに向けた支援、フォーマルサポートの切れ目のない支援体制では、①多機関連携による在宅看取りの支援、インフォーマルサポートでは、①さりげなく支えてくれる地縁者・血縁者の存在、②療養者に寄り添ってくれる地縁者・血縁者の存在であった。
【考察】在宅看取りを可能にした条件は、療養者のQOLの向上・穏やかな死および家族の介護負担感の少なさや看取り後の満足度・達成感有に繋がる等家族のQOLの向上に繋がると考える。