日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
総合論文
半導体式二酸化炭素センサーの開発
花田 真理子翁長 一夫香田 弘史岩本 正和西口 昌志小野内 徹
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2000 年 2000 巻 11 号 p. 763-772

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抄録
著者らはすでに住宅用として広く用いられている酸化スズ(IV)系半導体ガスセンサーを基本に,小型かつ安価な,民生用途にも十分耐える高性能,高信頼性二酸化炭素センサーの開発に成功した。まず,それまで半導体式ガスセンサーでは不可能とされていた二酸化炭素濃度の測定が,酸化スズ(IV)素子に希土類元素,特にLaを添加することにより可能となることを見いだした。また,La/SnO2素子の高温高湿度下での長寿命化にYの添加が有効であることを究明した。さらに,妨害ガスの影響をPt担持シリカゲルフィルターの開発により,温度変動の影響を拡散制限孔ディスクの採用により低減した。最後に,本センサーの動作特性を組み込んだ検知ソフトを新たに開発し,検知精度を格段に向上させ,実用化を達成することができた。
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© 2000 The Chemical Society of Japan
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