工業化学雑誌
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過酢酸酸化によるテトラロンおよびテトラロール誘導体の環開裂反応
大平 愛信堤 繁
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1959 年 62 巻 1 号 p. 91-93

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抄録
過酢酸酸化における置換基による選択的環開裂効果を研究するために,ar-β-テトラロール,ac-β-テトラロール,およびそのメチルエーテル,α-およびβ-テトラロンが被酸化物としてとりあげられ,芳香環および脂環における置換基による反応性の相違がみられた。ar-β-テトラロールにおいては,ο-カルポキシ桂皮酸が単離されることから,まず脱水素反応をうけ,β-ナフトールとなり,ついで環開裂反応がおきることが明らかにされた。またα-およびβ-テトラロン,ac-β-テトラロールおよびそのメチルエーテルからは,ο-カルボキシフェニループロピオン酸が単離されたこと,および反応中性部の検索から,その開裂機構が解明された。
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