メタンの粘度を, 固定板の間隔の狭い, いわゆる,Maxwell型粘度計を用いて,25°,50°,および75℃において, 500atmまで実測した。
本測定より, (∂η/∂θ)p(η:粘度,θ:温度,p:圧力) は低圧においては正であり, 高圧においては負であることが知られた。なお,符号の逆転する圧は温度の増大とともに,より高圧側に移行することが知られた。
また,(∂η/∂θ)p(p:密度)は常に正で,実験の誤差範囲内にて,密度の全範囲にわたり一定であり,温度のみの関数であることが知られた。さらに, 粘度を密度の関数としてあらわし, 実測値を用いて, 粘度対密度の等温線をあらわす実験式を各温度について求めた。
粘度の予知のために, 一般に用いられる対応状態の原理よりの実在気体の偏異を, メタン, アルゴン, 窒素の実測粘度値を用いて検討し, これを付記した。
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