工業化学雑誌
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高圧下における液体内の拡散および溶解度
平岡 弘之
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1959 年 62 巻 7 号 p. 921-926

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抄録

液体内の拡散係数および活動度についての知識は液体の研究,液体内の化学反応速度の研究者らにとって重要である。ベンゼンの自己拡散係数,ベンゼン内のイオウおよびヨウ素の拡散係数を温度15より51℃,圧力latmより900kg/cm2まで測定した。ベンゼンの自己拡散に対する恒圧活性化エネルギーは2,780cal/molであるが,恒容活性化エネルギーは780cal/molで高密度の気体の値と同程度である。圧縮アセチレンガスの水, メタノール, ベンゼンおよびテトラヒドロフランへの溶解度を0℃より40℃,圧力40kg/cm2まで, 圧縮エチレンガスのベンゼンへの溶解度を25℃より150℃,圧力200kg/cm2まで測定した。さらに圧縮アセチレンガスの液体内での部分分子容を10℃より40℃,圧力30kg/cm2まで測定し,これらの溶液の特性につき考察を行った。

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