工業化学雑誌
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灯油・水蒸気反応用ニッケル系触媒における酸化バナジウムおよび酸化鉄の助触媒効果
森田 義郎山本 研一
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1961 年 64 巻 2 号 p. 291-294

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抄録

先に報告した多成分系触媒の研究において,酸化バナジウムや酸化鉄には,助触媒作用があることが推定された。そこで,これらの助触媒をいろいろな割合で含んだニッケル・アルミナ触媒をつくり,その活性を調べた。その結果,酸化バナジウムや酸化鉄を少量添加すると触媒の活性がかなり向上することがわかった。最適のバナジウム含量は触媒のニッケル含量によって異なるが,大体NiO10~20wt%に対してV2O5は1~5wt%程度のものがよい。ニッケル・アルミナ・鉄系の触媒では5%FeCl3溶液にNiO(5),Al2O3(95)を浸漬してつくったものが最もよかった。これらの触媒の活性は750℃ では低いものであるが,800℃ をこすと著しく増加し,850℃ から950℃ まではほとんど一定になる。

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