工業化学雑誌
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石炭酸・ホルムアルデヒド樹脂の示差熱分析
中村 儀郎
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1961 年 64 巻 2 号 p. 392-395

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抄録

石炭酸・ホルムアルデヒド樹脂の示差熱分析を行ない,この結果を熱硬化反応機構の解析ならびに生産工場における製品樹脂の品質管理等に役立てようとした。1段法による樹脂の熱硬化過程においては60,125,185℃付近に吸熱ピークを,2段法による樹脂の熱硬化過程においては70,125,180℃付近に吸熱ピーク,150℃付近に発熱ピークを認め,これらのピークがいずれも熱硬化反応に深い関係を有することを明らかにした。つぎに,これらのピークの消長を検討することによって生産工場で熱硬化条件,原料比の決定ないし製品樹脂の品質管理を施行しうることを例示した。

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