工業化学雑誌
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塩化ビニリデン-塩化ビニル共重合ラテックスの老化性に及ぼす界面活性剤の影響
三浦 重義
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1961 年 64 巻 2 号 p. 405-408

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抄録

塩化ビニリデン-塩化ビニル共重合ラテックスを放置しておくと,しだいに安定性が悪くなったり皮膜形成能が低下する老化の現象が認められるので,その原因をしらベ老化性の少ないラテックスを得ることを目的とした。老化性に対してはネオプレンラテックスの場合と同様にポリマーから生成する塩化水素のためラテックスの酸性度がしだいに増加することが原因しているが,分散粒子の大きいものほど,また粒子表面における界面活性剤未吸着部分を活性剤で覆うほど,初期塩酸生成速度が減少するので,分散粒子を大きくして,しかも表面の未吸着部分に活性剤を吸着させれば老化性を少なくできることがわかった。

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