工業化学雑誌
Online ISSN : 2185-0860
Print ISSN : 0023-2734
ISSN-L : 0023-2734
合成樹脂ラテックスの機械的安定性に及ぼす界面活性剤の影響
三浦 重義
著者情報
ジャーナル フリー

1961 年 64 巻 2 号 p. 408-411

詳細
抄録

陰イオン活性剤および非イオン活性剤がラテックスの機械的安定性に及ぼす影響に関する知見を得るために,ポリスチレンラテックスについて高速度かきまぜによる機械的安定性を測定した。その結果,同一量の陰イオン活性剤を用いて合成したラテックスの間では粒子径が大きく,したがって陰イオン活性剤吸着部分率の大きいものほど,また非イオン活性剤を後添加するときにはHLBの大きいものを加えたときほど,機械的安定性が良好であった。さらに陰イオン活性剤に非イオン活性剤を併用して合成したラテックスの機械的安定性は,同一量の陰イオン活性剤単独で合成したものに後から非イオン活性剤を添加した場合とほとんど相違がなく,これは両者間の陰イオン活性剤吸着部分率が等しいことから首肯できた。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© 社団法人 日本化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top