工業化学雑誌
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ガスクロマトグラフ装置の試作
春木 達郎
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1961 年 64 巻 5 号 p. 825-830

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抄録

2 個のカラムにそれぞれ接続されているディテクターの信号の差を検出するようにされたダブルカラム流路を持ち, カラム温度350 ℃ まで安定に使用でき, カラム入口圧6 atm まで使用でき, 別個に設けられたディテクター恒温槽内に水 素炎イオン化ディテクターを熱伝導度ディテクターと共存せしめうるようにし,高沸点試料,特に固体試料を高圧または高温の気化室に損失なく導入できる試料導入系を持つガスクロマトグラフ装置をつくった。
この装置を用いて,試料差検出ガスクロマトグラフイーを行ない,30mのカラムで約25000段の理論段数を得,成形ナイロン棒, ポリエチレン薄膜, ポリスチレン膜などから採取した固体を試料とするクロマトグラムや, C30 ~ C40 のノルマルパラフィン, DOPとTCP などの高沸点試料に関するクロマトグラムを得た。
また水素炎イオン化ディテクターと熱伝導度ディテクターとによる同時記録のクロマトグラムを得た。

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