1962 年 65 巻 3 号 p. 432-435
耐衝撃性ポリスチレンの製造を目的として,ポリブタジエン-スチレングラフト重合物を乳化重合法により製造した。原料ポリブタジエンには種々の重合度のゾルポリブタジエン,架橋度の異なるゲルポリブタジエンなどをつくり,これらの重合度,架橋度はフローテスターによる可塑度で測定されることを認めた。
またグラフト重合条件,ポリブタジエンの性質などによるグラフト効率の変化を測定し,グラフト効率は原料ポリブタジエンの重合度の上昇により,また架橋度の大きなゲルポリブタジエンを使用することにより低下することを認めた。さらに同一グラフトスチレン量では,ゾルポリブタジエンを原料とした場合は,ゲルポリブタジエンを原料とした場合にくらべ,グラフト結合するポリスチレン分枝の長さは短かく,その結合の数は大きいことを認めた。
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