アセチレンの液相および固相における放射線重合を始めて行なった。液相で重合したポリマーと固相で重合したポリマーの構造が顕著に異なることを見出した。前者はシス構造が多く,後者はトランス構造が多いことが,赤外吸収スペクトルから判定された。液相における重合は,カチオン機構であることが判明した。アセチレンを含めた低温固相重合に対して,新しい一つの重合機構を提案した。それは,従来,ラジカル機構とイオン機構の重合があるのに対して,electronicpolymerizationなる機構である。
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