1962 年 65 巻 5 号 p. 735-737
アクリロニトリルとエチレンの混合系に-80℃付近の低温液相で放射線を照射するとアクリロニトリルのC=CおよびC≡Nの2種類の不飽和基による重合が行なわれる。エチレンは溶媒としてのみ作用し,エチレンの濃度が増すにしたがって,C=Cの重合は抑制されて,C≡Nの重合が行なわれるようになる。すなわち,混合系においてはC=Cのラジカル重合とC≡Nのアニオン重合とが起り,その比率がモノマーの濃度によって連続的に変わる。
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