工業化学雑誌
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N-ブロムポリスチレンスルホンアミドの合成と反応
大河 原信藤岡 信次郎井本 英二
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1962 年 65 巻 5 号 p. 819-823

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抄録

ポリスチレンをクロルスルホン化したものをアンモニアまたはメチルアミンと反応させてポリスチレンスルホンアミドを合成した。これを臭素とアルカリで処理すると,N-ブロムポリスチレンスルホンアミドがえられる。これは低分子のモデル物質に比べ活性ブロムの含量はやや低いが,ヨードメトリーで7~13%を示し比較的安定である。これらは高分子試薬として次のような臭素化,あるいは酸化反応を行なうことができる。i)アニリンから2,4,6-トリブロムアニリン(収率91%),ii)アセトアニリドからp-ブロムアセトアニリド(90%),iii)フルオレンから9-ブロムフルオレン(90%),iv)ジベンジルエーテルまたはジエチルベンジルアミンからベンズアルデヒド(50%),v)ベンゼンジアゾニウムクロリドからフェニルアジド(51%),vi)キサントゲン酸カリウムからジスルフィド(63%)。

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