1963 年 66 巻 4 号 p. 514-516
トルエン・ホルムアルデヒド樹脂(以下TFRと略記)と尿素との反応を酸性触媒下で反応し含窒素樹脂を得た。この含窒素樹脂の構造確認および生成機構を知るため,ベンジルアルコールおよびベンジルエーテルと尿素との反応をモデル実験として行ない,リン酸触媒下,TFRと尿素との反応によって生成する含窒素樹脂はTFRのメチロール基が尿素と反応してウレタン型の結合を生じたもので,エーテル,アセタール等はそのまま樹脂中に残存することがわかった。また,ベンジルアルコールと尿素とを酸性下反応して得られるカルバミン酸ベンジルはホルムアルデヒドと反応して2量体となることを見出した。このものは文献未記載の新化合物である。
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