1965 年 68 巻 10 号 p. 1926-1928
1回のエーテル化を行なうだけで,DS1.0以上のセルロースグリコール酸ナトリウムをつくることができた。しかし,それ以上のDSになると,モノクロル酢酸の有効利用率が50%以下となり,1回のエーテル化だけでは困難である。またエーテル化剤としてモノクロル酢酸の代りにモノクロル酢酸ナトリウムをもちいた場合も,ほとんど同じ結果である。
そこで1 回エーテル化して得られたセルロースグリコール酸ナトリウムを, 2 回あるいは3 回とエーテル化を繰り返すことにより,高DSの製品を容易に,しかも高い収率で得られることがわかった。すなわち,2回のエーテル化によりDS1.40,3回のエーテル化によりDS1.74の製品を,それぞれ使用したモノクロル酢酸の70%および58%という高い有効利用率でつくることができた。
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