工業化学雑誌
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臭化銀ゾルにおけるポリビニルアルコールの吸着
杉浦 正昭
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1965 年 68 巻 10 号 p. 1932-1936

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抄録

ポリビニルアルコール(PVA)を含む臭化銀ゾル中で臭化銀粒子表面に吸着されるPVAの状態を研究するために,PVAの低い濃度で(凝集沈降し始める前の比較的安定なゾルの状態で)臭化銀粒子の電気泳動移動度およびゾルの濁度を測定した。ケン化度および分子量の異なるPVAを用いたが,ケン化度の低いもの(ケン化度90~100%の範囲で)および分子量の大きいPVAにおいて,その分子と臭化銀表面との結合力が大きい傾向を示した。表面をPVAによっておおわれた臭化銀および,おおわれない臭化銀粒子の電荷密度とPVA分子の荷電量から臭化銀粒子表面におけるPVAの吸着量の算出を試みた。

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