工業化学雑誌
Online ISSN : 2185-0860
Print ISSN : 0023-2734
ISSN-L : 0023-2734
メタクリル酸エステルの重合における立体化学
金井 宏俶槇本 勉鶴田 禎二
著者情報
ジャーナル フリー

1965 年 68 巻 10 号 p. 1947-1956

詳細
抄録

メタクリル酸メチル,エチル,イソプロピル,t-ブチルおよびそのほかに二,三のメタクリル酸エステルのラジカルならびにアニオン重合を行ない,得られた重合体を加水分解してポリメタクリル酸とし,さらにメチル化してポリメタクリル酸メチルに変えた後,NMRによって各ポリメタクリル酸メチルの立体規則度を定量した。Bovey,Miller,Coleman,笛野らがそれぞれ定義した“persistance”の確率, σ , Pddd,Pdld,ρ,σ2を求めると, “penultimate” 効果の寄与はエステル基,触媒,溶剤,重合温度によって変化し,さらにエステル基の効果はフリーラジカルとフリーイオン重合とで異なり,また配位アニオン重合においては金属の性質によって影響を受けることを認めた。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© 社団法人 日本化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top