抄録
PVAのアセタール化物およびそのモデル化合物を比較しながらその構造および性質を調べた。まずモデルであるペンタン-2,4-ジオールのアセタールを作成し, ガスクロマトグラフによってシスおよびトランス型の異性体に分離し, Con-formational analysisによって構造を決定し,さらに高分解能NMRにより詳しく構造を調べた。PVAのアセタール化物についても調べ,赤外線吸収および加水分解速度が原料PVAの立体構造によって変化することを認めた。アセタール化反応の平衡定数についても調べ,モデルとPVAの間によい対応が見いだされた。