工業化学雑誌
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ジメチルホルムアミドを溶媒とするハロゲン化アルキルとチオシアン酸カリウムとの反応
米田 茂夫吉田 善一森島 績福井 謙一
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1965 年 68 巻 6 号 p. 1077-1080

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抄録

ハロゲン化アルキルとチオシアン酸カリウムとの反応において, ジアルキルアミド, ジアルキルスルホキシド等を溶媒に用いると反応がすみやかに進行する。これは溶媒がハロゲン化アルキルと相互作用してイオン性中間体を形成し,このものがチオシアン酸アニオンとただちに反応するためであると考えられる。このように考えて推定した反応経路について速度式を導き,一方,上記反応の速度測定を行ない考察した。すなわち,電気伝導度測定の方法によって,ジメチルホルムアミド中のハロゲン化アルキルとチオシアン酸カリウムとの反応の速度を追跡し反応次数をしらべた。その結果,この反応はハロゲン化アルキルに関して1次反応であることを認めたが,このことから反応の律速段階がハロゲン化アルキルとジメチルホルムアミドとのイオン性中間体形成の段階にあることを結論した。

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