抄録
三フッ化ホウ素エーテラートを触媒とし, MeOH, EtOH,iso-PrOHとエピクロルヒドリンの反応をジオキサン中で行ない, アルコールの相違による反応速度の変化を求め反応機構について考察した。本反応はエピクロルヒドリン, アルコールに関してそれぞれ1次となり,2次速度定数は触媒濃度に比例する。活性化エネルギーおよび頻度因子はMeOH,EtOH,iso-PrOHの順に増加し補償却果を示し,反応速度の変化は活性化エネルギーによって支配されることを認めた。本反応は酸接触2分子機構によって進むとして説明される。