カルバゾールの直接ハロゲン化において,反応をモノ置換でとどめることは困難とされているが,溶媒としてピリジンをもちいて塩素化,臭素化,ヨウ素化をおこなうと,臭素化,ヨウ素化については比較的好収率で対応するモノハロゲノカルバゾールが得られ,塩素化でも当量以下の塩素を作用させることにより,未反応物との混合物としてモノクロルカルバゾールが得られた。
また,ピリジンは反応を促進することがみとめられ,ヨウ素化については,これまで不可能であったヨウ素のみによる反応が可能であった。このほか,少量の溶媒量で均一系の反応をおこなうことができ,反応後の処理も容易であるなど,ピリジンをもちいてのいくつかの利点がみとめられた。
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