工業化学雑誌
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開環重合触媒としての有機亜鉛化合物
石森 岐洋鶴田 禎二
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1967 年 70 巻 3 号 p. 378-384

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抄録

有機亜鉛化合物とエーテルとの反応を分光学的に検討した。ジエチル亜鉛(ZnEt2)に対するさまざまのエーテルの相対的配位強度(donor power)をZnEt2の赤外吸収バンドの波数より定めた。このような方法で定めたさまざまのエポキシドの相対的配位強度とTaftの極性因子(σ*)との間には直線関係が存在する。ZnEt2とテトラヒドロフラン(THF)との反応は次のような平衡反応である。
平衡定数K1およびK2を,Lorentz式を用いて赤外吸収曲線のバンド分離を行なうことにより定めた。THFまたはNEt3に対する有機亜鉛化合物のルイス酸(または受容体)としての性質をIR,またはNMRスペクトルにより調べた結果,次のような順,ZnEt2>EtZnOR>Zn(OR)2が見いだされた。
有機亜鉛化合物に関して得られた結果をもとに,ZnEt2-ROH系によるプロピレンオキシドの重合を配位アニオン機構という観点より考察した。

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