工業化学雑誌
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石炭を原料とする球形活性炭の製造に関する研究-吸着能に及ぼす細孔構造,表面酸素の影響-
北川 浩結城 仲治真田 雄三渡 真治郎本田 英昌
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1969 年 72 巻 10 号 p. 2260-2264

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抄録
石炭を原料として公害防止用の球形活性炭を製造した。炭化温度は400~700℃,賦活条件は温度820~900℃,水蒸気量2.8~28kg/kg・char,賦活時間7~32時間であった。えられた活性炭は吸着能,強度の点からみて実用上十分満足すべきものであった。また,吸着能と内部比表面積,細孔径分布,活性炭中の酸素量の関係について調べた。その結果,ベンゼン吸着,メチレンブルー脱色力は内部比表面積が大きくなるにつれて増加する傾向が認められた。亜硫酸ガス吸着(排煙組成)は化学反応を伴う吸着であり,内部比表面積との相関は認められなかった。しかし活性炭中の酸素量との間には本実験条件下では直線関係が認められた。したがって酸素が主な吸着の活性中心となり,亜硫酸ガスの吸着を促進すると考えられる。
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