日本化學會誌
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Print ISSN : 0369-4208
α-Glucosidaseの研究(第一報)
起源を異にするα-Glucosidase製品の,種々なるα-Glucosidに對する作用比に就て
三輪 知雄戸石 あや子
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1940 年 61 巻 1 号 p. 35-42

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抄録

タカヂアスターゼ,くろかび,麥芽及びビール酵母より得た4種のα-Glucosidaseの,夫々Phenol-o-Kreso1-, Methanol-α-d-glucosid及Maltoseの4種の基質に對する作用比を測定した.この作用比は酵素起源の異るに伴つて異つた値を示したが,その相違程度はMaltose分解作用に於て最も著しく, 2種のPheno1性Glucosidに於ては僅少であつた.
Willstätter, Kuhn等は酵母に於てα-GlucosidaseとMaltaseとが同一の酵素であると主張してゐるが,著者らは酵母酵素に對し種々の條件下に於ける分別操作を行つた結果, Maltose分解力とその他のα-Glucoside (Phenol-, o-Kresol-, p-Kresol-, Guajacol-, Methanol-α-glucosid)に對する作用力とは獨立した行動をなす事實を觀察し,少くとも酵母に於ては, Maltaseとα-Glucosidaseは異る酵素であらうと推測した.

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