日本化學會誌
Online ISSN : 2185-0909
Print ISSN : 0369-4208
61 巻, 1 号
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  • 藤瀬 新一郎, 千葉 公三
    1940 年 61 巻 1 号 p. 1-4
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    トランスーデカヒドロ-メチルーキノリンにセレン脱水素反應を試み6-メチル-キノリンとベンツ-テトラヒドロ-6-メチルーキノリンを得た.オクタヒドロ-α-メチル-インドールを同様にセレンと熱してα-メチル-インドールとn-プロビル-ベンゾールを得た.即ち脱水素反應と共に環の開裂を起すことを知つた.キノリン, 6-メチル-キノリン, α-メチル-インドールは310~330°にセレンと相當時間熱してもセレン化水素を發生せず安定であるが,インドールはセレン化水素を發生變化しその大部分は樹脂状物質となる.
  • 有山 恭藏
    1940 年 61 巻 1 号 p. 5-10
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 李 漢英
    1940 年 61 巻 1 号 p. 11-16
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 水蒸氣の放電(第三報)
    大原 英一
    1940 年 61 巻 1 号 p. 17-24
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    第一報に於ては水蒸氣流に無極環状放電を行ふた場合に就て述べたが,水蒸氣流に有極放電を行ふ場合にも液態酸素で冷却したトラツプの中で全く同様な反應が起る.本報に於ては有極放電による實驗を行ひ次の如き結果を得た.
    1) 無極環状放電による場合と同様に50%以上の濃厚な過酸化水素の水溶液を得た.併し水蒸氣が放電管を通る距離の大小により過酸化水素の濃度に増減がある.
    2) 兩電極間の距離を短縮すれば過酸化水素の生成量を減じ永久氣體となる割合が増加する.
    3) 兩電極間の距離が約90cm以下になれば電極金屬の影響あリ,過酸化水素の生成を妨げる.
    4) 電極は圓筒状のものが圓盤状のものに比して過酸化水素の生成量及びその濃度を大ならしめる.
    5) 放電々流を増大すれば過酸化水素の生成量及びその濃度を増す.
    6) 高周波電流による放電の場合には低周波電流による場合に比して過酸化水素の濃度を大ならしめるが,用ひた電力に對して生成される過酸化水素の量を減じる.而して前者に於ける場合には永久氣體になる割合を増加する.
  • 熱天秤による重量分析研究其二十六
    梅村 正
    1940 年 61 巻 1 号 p. 25-29
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    題記諸金屬をチオナリド化合物として定量する方法を熱天秤によりて研究せり.秤量形及び加熱温度範圍下の如し.白金: Pt(C12H10ONS)4<170°C,それよりPtとして>550°C.パラヂウム: Pd(C12H10ONS)2<195°C,それよりPdとして>620°C.金: Au(Cl2H10ONS)3<230°C,それよりAuとして>650°C.銅: Cu(C12H10ONS)2・H2O常温, Cu(C12Hl0ONS)2140°~200°C,それよりCuOとして>750°C.銀: Ag(C12H10ONS)<190°C,それよりAgとして>960°C.蒼鉛: Bi(C12H10ONS)3・H2O常温, Bi(C12H10ONS)3140°~160°C,それよりBi2O3として870°~960°C.アンチモン: Sb(C12H10ONS)3<200°C,それよりSb2O4として>600°C.カドミウム: Cd(C12H10ONS)2<210°C.タリウム: Tl(C12H10ONS)<220°C,それよりTl2SO4として740°~770°C.鉛: Pb(C12H10ONS)2・H2O常温, Pb(C12H10ONS)2100°~145°C.
  • Resveratrolの構造決定
    高岡 道夫
    1940 年 61 巻 1 号 p. 30-34
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 起源を異にするα-Glucosidase製品の,種々なるα-Glucosidに對する作用比に就て
    三輪 知雄, 戸石 あや子
    1940 年 61 巻 1 号 p. 35-42
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    タカヂアスターゼ,くろかび,麥芽及びビール酵母より得た4種のα-Glucosidaseの,夫々Phenol-o-Kreso1-, Methanol-α-d-glucosid及Maltoseの4種の基質に對する作用比を測定した.この作用比は酵素起源の異るに伴つて異つた値を示したが,その相違程度はMaltose分解作用に於て最も著しく, 2種のPheno1性Glucosidに於ては僅少であつた.
    Willstätter, Kuhn等は酵母に於てα-GlucosidaseとMaltaseとが同一の酵素であると主張してゐるが,著者らは酵母酵素に對し種々の條件下に於ける分別操作を行つた結果, Maltose分解力とその他のα-Glucoside (Phenol-, o-Kresol-, p-Kresol-, Guajacol-, Methanol-α-glucosid)に對する作用力とは獨立した行動をなす事實を觀察し,少くとも酵母に於ては, Maltaseとα-Glucosidaseは異る酵素であらうと推測した.
  • トリパフラビン使用によるコンドロイチン硫酸の精製法に就て
    左右田 徳郎, 江上 不二夫, 堀米 悌二
    1940 年 61 巻 1 号 p. 43-49
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    硫酸エステルの沈澱劑としてトリパフラビンの發見は,此の方面の研究に大きな便宜を與へるものであるが,今囘は其の應用の一例としてコンドロチン硫酸の精製を行つて見た.粗製のコンドロイチン硫酸を水溶液となしトリパフラビンを加へると,兩者の結合沈澱物を生ずる.此の沈澱を濃厚な鹽化カルシウム溶液で處理すると,大部分は溶解し,極くわづかな部分は沈澱のままで殘る.此の溶液の方から得られる硫酸エステルは其の分析値から見てコンドロイチン硫酸に一致するが, S/Nの原子比を計算すると1.2以上となり,窒素を含有しない硫酸エステルの混在する事を推定し得る.
    一方沈澱のままで殘る部分からは鹽酸による抽出で硫酸含量の高い物質を得た,恐らくはコンドロイチンポリ硫酸エステルであらう.
    此等の結果から見て從來のコンドロイチン硫酸はLeveneの式で示さるるやうな單一な物質では無く,類似硫酸エステルの混合物なる事を知り得た.
  • 金屬根とセレン酸ソーダ並びにテルル酸加里の反應
    岡 好良
    1940 年 61 巻 1 号 p. 50-60
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    1) 銅,銀,ベリリウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウム,亞鉛,カドミウム,アルミニウム,ランタン,セリウム,鉛,トリウム,クロム,ウラニル,鐵,コバルト,ニツケルの硝酸鹽をセレン酸ソーダ並びにテルル酸加里を以つて滴定した.
    2) セレン酸は強い酸で其の第一,第二の解離恒數は略等しい.テルル酸は非常に弱い酸で,炭酸よりも弱く,其の第一の解離恒數は硫化水素の第一の解離恒數に匹敵する.
    3) 一般にセレン酸鹽は溶解度大きく,其の中最も溶け難いものはセレン酸鉛であるが,セレン酸鉛に於いても尚完全には沈澱しない.
    4) テルル酸加里を以つて滴定した場合には,アルカリ土類金屬及びベリリウム,クロム鹽を滴定した場合を除き,反應は二段に進行した.
    第一階段に於いては滴定に伴ひpHが減少し,第一折點に於いて濾液に多量のテルルを檢出した.第二階段に於いてはテルル酸の中和が行はれる.
    硝酸ベリリウム,硝酸クロムに於いては三段に反應し,第一階段に於いては夫々Be(OH)+[又はBe2(OH)2++]及びCr(OH)++とテルル酸を生じた.
    カルシウム,ストロンチウム,バリウムのテルル酸鹽は過飽和状態を過ぎ沈澱する.
    生ずる沈澱は一定の組成を有する鹽基性鹽とは考へられない.水酸化物との混合物である.
  • 金屬根とクロム酸加里,モリブデン酸ソーダ及びヲルフラム酸ソーダの反應
    岡 好良
    1940 年 61 巻 1 号 p. 61-66
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    1) クロム酸加里に鹽酸を加へるときは反應は二段に進行した.
    2) モリブテン酸ソーダ及びヲルフラム酸ソーダに鹽酸を加へるときは重合酸を生ずる.生ずる重合酸は鹽酸の消費量よりすればH2Mo5O16又はH2[(MoO3)5O]及びH2W4O13又はH2[(WO3)4O]である.
    3) クロム酸鹽は一般に溶解度大きく分析上問題となるものはクロム酸鉛,クロム酸バリウム及びクロム酸銀の三つである.
    4) モリブデン酸鹽及びヲルフラム酸鹽も溶解度大きく,其の中比較的溶解度の小さいものは銀,バリウム,カドミウム,ランタン,セリウム,鉛及びトリウム等の鹽である.
  • 深海底土の化學組成(第二報)
    濱口 博
    1940 年 61 巻 1 号 p. 67-71
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    第一報に引續き8個の深海底土(Red Clay 7個, Blue Mud l個)の化學分析を行つた結果を報告し,ラヂウム含量とマンガン,鐵,水分との間には第一報と同樣にラヂウム含量の大なる試料はマンガン,鐵,水分の含量も亦大なることを指摘した.尚完全なRed ClayにあつてはSiO2は50%内外であつてTerrigenous Sedimentの混入するに從つて一般にSiO2の含量は増大するものである.
  • 清浦 雷作
    1940 年 61 巻 1 号 p. 72
    発行日: 1940年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
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