1940 年 61 巻 3 号 p. 231-233
サリチルアルデヒドと五酸化燐とを常温で反應せしめて暗赤色の固塊を得,この中より鮮紅色の無定形物質と融點130°の無色結晶とを遊離するを得た.鮮紅色の物質は燐酸基を含む稍〓複雑なる化合物にして其の化學構造尚不明なるも,無色の結晶はAnhydrodisalieylaldehydなる事を確認するを得た.即ちこの場合五酸化燐が二分子のサリチルアルデヒド間に於て水酸基とアルデルヒド基との間の附加反應及び脱水反應を起さしめたる事となる.
この記事は最新の被引用情報を取得できません。