日本化學會誌

鰹油成分に關する研究(第五報)

不鹸化成分に就て

松田住雄

1940 年 61 巻 3 号 p. 197-200
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.197

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紀州産鰹油不鹸化物は主成分としてコレステリンを含有し且つ炭化水素類も相當量存在するものにして之等炭化水素はPristane大部分にして微量のZameneと思はるるもの及び更に高度不飽和炭化水素なるSqualeneの如きものをも微量含有するものの如し.之等成分の外オレインアルコール及び更に高度不飽和アルコール類も存在するものにして之等の點を明かにするを得たり.

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植物種子油に關する研究(第一報)

野蜀葵種子油成分に就て

松田住雄

1940 年 61 巻 3 号 p. 201-206
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.201

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ミツバ種子油は脂肪酸成分として極めて少量のステアリン酸,パルミチン酸を含有し殘餘は殆どベトロセリン酸よりなる.而してα-リノール酸も存在す.不鹸化物質中には炭化水素(不飽和)相當量存在し其他の成分として融點83°の物質及び融點156～157°〓α_D=-42.5°のステリン存在す.猶不飽和アルコールと考へらるる物質も少量存在するものと考へらる。

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プロリン及びオキシプロリンの立體化學的構造に就て

アミノ酸の立體化學的研究(III)

金子武夫

1940 年 61 巻 3 号 p. 207-219
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.207

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プロリンのα不齊炭素原子とオキシプロリンのα及びγ不齊炭素原子の立體的配位を決定する事が出來た.
(1) 天然の(-)-オキシプロリンより誘導せる(-)-N-アセチール・オキシプロリンを過マンガン酸加里で酸化すれば天然系l(+)-アスパラギン酸が得られ, (2) 同様に(-)-オキシプロリンより誘導せる(-)-クロールプロリンを還元すれば天然物と一致する(-)-プロリンとなる事から,天然の(-)-プロリン及び(-)-オキシプロリンのα不齊炭素原子の立體的配位は他の總ての天然のアミノ酸と同様l系に屬する事が確實になつた.
(3) (-)-クロールプロリンを過マンガン酸加里で酸化すればl(-)-クロール琥珀酸が得られるが,五鹽化燐によるオキシプロリンのクロール化にはWalden轉位を伴ふ故,天然の(-)-オキシプロリンのγ不齊炭素原子の立體配位はd系である.又(-)-N-アセチール・オキシプロリンはγラクトンを作らない.之等の事實より天然の(-)-オキシプロリンのカルボキシル基と水酸基とは方向が相反する.
更に以上の結論に基いてピロリヂン系アルカロイドの立體化學的構造にも論及した.

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正誤

1940 年 61 巻 3 号 p. 219a
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.3_219a

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正誤

1940 年 61 巻 3 号 p. 219b
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.3_219b

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トリチル-イソカビベトール誘導體に就て(第三報)

α-Acetoxy-β-brom-triphenylmethyl-dihydro-isochavibetol及び其のAlkyläther

廣谷種次

1940 年 61 巻 3 号 p. 220-224
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.220

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トリチル・イソカビベトール・ヂブロミド並に其のアルキルエーテルは氷醋酸と加温する事により,容易にα位の臭素原子をアセトオキシ基と置換する事實を確認せり.

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本邦西部の温泉の地球化學的研究(第一報)

三瓶山地方の温泉のラドン含有量

松浦新之助, 岩崎岩次, 福島隆太

1940 年 61 巻 3 号 p. 225-230
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.225

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(1) 島根縣三瓶山地方の温泉22箇所のラドン含有量を測定した.
(2) 今囘の測定範圍内では温泉のラドン含有量と,泉温, pH等との間には,はつきりした關係は認められない.
(3) 池田鑛泉は從來報告されて來たものの他に,著しくラドン含有量の大きなものがあり,その値はこれまで本邦に於ける最大なものとして報告された山梨縣増富鑛泉と同程度のものである.
(4) 湯抱温泉のラドン含有量は,從來報告されて來た15.77マツへよりずつと大きく,最も大きいものでは38.49マツへに達する.

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有機化合物に對する五酸化燐の作用(第一報)

サリチルアルデヒドと五酸化燐との反應(其一)

妻木徳一, 遠藤壽一

1940 年 61 巻 3 号 p. 231-233
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.231

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サリチルアルデヒドと五酸化燐とを常温で反應せしめて暗赤色の固塊を得,この中より鮮紅色の無定形物質と融點130°の無色結晶とを遊離するを得た.鮮紅色の物質は燐酸基を含む稍〓複雑なる化合物にして其の化學構造尚不明なるも,無色の結晶はAnhydrodisalieylaldehydなる事を確認するを得た.即ちこの場合五酸化燐が二分子のサリチルアルデヒド間に於て水酸基とアルデルヒド基との間の附加反應及び脱水反應を起さしめたる事となる.

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Ascorbin酸オキシダーゼの化學的性質(第十一報)

田所哲太郎, 齊藤恒行, 高杉直幹

1940 年 61 巻 3 号 p. 234-236
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.234

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著者等¹⁾は各種植物のAscorbin酸オキシダーゼ作用を有する蛋白質は共通的に燐含量に富み,之に伴うて常にGlukosamin基を含有するが故にNucleotide型を推定し,他のNucleotide類にも亦共通的に該酵素作用を證明せり.然も作用強大なるMononucleotideは其等電點を示すpHにありて酵素力は最少となり,燐酸基を脱離するか若くはBrucin鹽と爲るとき酵素力を失ひ,然も解離恒數の近似値を示すThymus nuclein酸と酵母Guanyl酸とは同一濃度にて相一致する酵素力を示すことを確認せり.從つて此等化合物の酵素力は之と結合する陽イオンの影響多きを豫想しPyridinnucleotid及びGuanyl酸を試料とし得たる試驗結果下の如し.
(1) 兩種Nucleotide液はKOH, Ba(OH)₂又はCu(OH)₂液による中和によりて酵素力を著しく増大す.
(2) 兩種Nucleotide液は次の鹽類の添加によりKCl<BaCl₂<AlCl₃の順序に其酵素力は増大せられ,特にFe₂(SO₄)₃は尚ほ強力なるも更にCuSO₄は最も強大なり.
(3) 前報告にCuanyl酸液中銀鹽の存在にて酵素力の増大すること顯著なりと述べたり.
(4) 兩種Nucleotideに對するCuSO₄溶液の最適濃度はN/20000にして然もpH5,6～6,4との間にありて酵素作用を促進すること最も顯著なり.
(5) 兩種Nucleotideを溶液より沈澱せしむる銅鹽はNucleotide同様強力なる酵素作用を有する事を認めたり.

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正誤,訂正

1940 年 61 巻 3 号 p. 236a
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.3_236a

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正誤,訂正

1940 年 61 巻 3 号 p. 236b
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.3_236b

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Reduktin酸オキシダーゼ(?)の研究(豫報)

田所哲太郎, 齊藤恒行

1940 年 61 巻 3 号 p. 237-238
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.237

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著者等はAlgin酸の加水分解物より得らるゝAscorbin酸類似物のReduktin酸を酸化する酵素作用を發見せしが故に豫報として下の如き事實を記載すべし.
1) Reduktin酸の酸化を行ひ色素還元力を失はしむる酵素を豆もやし中に發見せり.然も該酵素の調製は全くAscorbin酸オキシダーゼと同一なり.
2) 所謂Reduktin酸オキシダーゼの最適pHは5.8にしてAscorbin酸オキシダーゼのものと全く一致す.
3) 所謂Reduktin酸オキシダーゼ作用をNucleotideなるPyridin-nucleotid及びGuanyl酸にも亦確認するものにして,此點も亦Ascorbin酸オキシダーゼの場合に一致す.

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酸性白士懸濁液の沈降速度と水素イオン濃度との關係(第二報)

柴田雄三郎

1940 年 61 巻 3 号 p. 239-244
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.239

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酸性白土懸濁液に種々の量の酸又はアルカリを加へたる場合の沈降速度を堆積重量法に依り測定し,尚ほ沈降容積,電氣泳動速度等の測定値と比較し,之等の際に起る分散,凝結等の現象に就き考察を試みたり.

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分析化學に於ける基礎反應の研究(第八報)

金屬根と黄血鹽並びに赤血鹽の反應

岡好良

1940 年 61 巻 3 号 p. 245-254
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.245

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1) 種々の金屬根に黄血鹽並びに赤血鹽を加へるときに行はれる反應及び此の際生ずる沈澱の組成を知る目的を持つて傳導度滴定並びに電壓滴定を行つた.
2) 硝酸銅,硝酸銀,硝酸亞鉛,硝酸カドミウム,硝酸ウラニル,硝酸第二鐵,硝酸コバルト,硝酸ニッケル溶液に黄血鹽を加へるときは始めフェロシアン化金屬單鹽を生じ,後複鹽を生じた.複鹽はフェロシアン化金屬單鹽と黄血鹽の分子化合物と考へられ, xM₄Fe(CN)₆・yK₄Fe(CN)₆として表すべきものと考へる.鹽化マンガンに黄血鹽を加へるときは滴定の初期より沈澱中に加里が入る.
カドミウム,マンガンは5M^..₂Fe(CN)₆・4K₄Fe(CN)₆型の複鹽を生じ,ウラニル,コバルト,ニッケルは5M^..₂Fe(CN)₆・3K₄Fe(CN)₆型の複鹽を,銅,銀,亞鉛,第二鐵は3M^.₄Fe(CN)₆・K₄F_e(CN)₆型の複鹽を生ずる.尚硝酸銀のアムモニア性溶液に黄血鹽を加へるときはフェロシアン化銀單鹽のみを生ずる.
3) 硝酸ガリウム,硝酸鉛及び硝酸トリウム溶液に黄血鹽を加へるときはフェロシアン化金屬單鹽のみを生じ複鹽は生じない.
4) 硝酸銅,硝酸銀,硝酸カドミウム,硝酸コバルト,硝酸ニッケル溶液に赤血鹽を加へるときはフェリシアン化金屬正鹽を生じ複鹽は生じない.フェリシアン化亞鉛の溶解度は相當大である.

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水酸化物の沈澱及び之れに關聯せる若干の現象の研究

桂井富之助

1940 年 61 巻 3 号 p. 255-256
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.255

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無極環状放電による化學的研究

水蒸氣の放電(第四報)

大原英一

1940 年 61 巻 3 号 p. 257-264
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.257

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放電を受けた水蒸氣流より過酸化水素が生成せられるのは液態酸素の温度のトラツプに於て行はれ-78°Cのトラツプに於ては全然行はれないことは既に第一報に於て述べた.然らば過酸化水素の生成は此の液態酸素の温度のトラツプに於て氣相反應によつて行はれるか,或は表面反應によつて行はれるかに就ては未だ明かでない.著者の實驗により過酸化水素の生成反應はトラツプに於て速に起る表面反應であるといふことを證明することが出來た.

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無極環状放電による化學的研究

水蒸氣の放電(第五報)

大原英一

1940 年 61 巻 3 号 p. 265-268
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.265

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水蒸氣流に放電して之をトラツプに流すに,トラツプの温度が-114°C以上に於ては過酸化水素の生成を認めないが之よりも低い温度に於ては過酸化水素の生成を認め得た.而して其の温度が降下するに從ひ過酸化水素の濃度及び生成量を増加した.之は恰かも水素原子と酸素分子との反應によりて過酸化水素の生成せられる状況と甚だよく似てゐる.即ちトラツプの温度と生成せられる過酸化水素の濃度との關係は水素原子と酸素分子との反應に較べて過酸化水素の濃度が少しく小なる値を示すのみにて大體によく一致してゐる.此の事實より放電を受けた水蒸氣流より過酸化水素が生成せられる場合には,此の生成反應に與るものは主として水素原子と酸素分子とであることを推定する.

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αニトロソβナフトール(Co, Cu, Fe, V, Pd, U),モリブデン酸(Ca),ピクロロン酸(Ca, Pb, Th)及び醋酸ウラニル亞鉛(Na)による諸金屬の定量と水素イオン濃度との關係に就て

谷井潔, 星宮哲, 池田正

1940 年 61 巻 3 号 p. 269-276
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.269

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題記定量に水素イオン濃度の重要なる關係あるを示せり.最適條件下の如し. (I) αニトロソβナフトール. i)コバルト: pH<8.74. ii)銅: pH=3.96～13.20. iii)鐵: pH=0.95～2.00. iv)〓ナヂン: pH=2.05～3.21. v)パラヂウム: pH<11.82. vi)ウラン: pH=4.05～9.38. (II)モリブデン酸. vii)カルシウム: pH=5.4～8.8. (III)ピクロロン酸. viii)カルシウム: pH=2～3. ix)鉛: pH=2.0～6.5. x)トリウム: pH=2～3.2. (IV)醋酸ウラニル亞鉛. xi)ナトリウム: pH=4.5～6.0.

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海洋に關する化學的研究(第五報)水産植物中の無機成分に就て

石橋雅義, 佐原良太郎

1940 年 61 巻 3 号 p. 277-279
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.277

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1. 化學分析法及びスペクトル分析法を適用しつゝワカメ,ホンダワラ,クロモ,コーガイモ等に存在する諸元素を定性檢出したり.
2. 此等の試料に就きて其の灰分を求めたる後,之に含有せらるゝ普通元素を定量して灰分の化學百分組成を決定したり.

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本邦産ベントナイトの膠質化學的研究

玉蟲文一

1940 年 61 巻 3 号 p. 280-290
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.280

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本邦産ベントナイトに就て,其の i)水に對する膨潤性, ii)水蒸氣氣吸着 iii)サスペンジヨンの粘性及び搖變性(テイキソトロピー), iv) サスペンジヨンの蒸氣壓, v)ベントナイトを含むエムルジヨンの粘性及び搖變性 vi)テイキソトロピツク・サスペンジヨン及びエムルジヨンの電氣傳導度を測定した.
本研究の資料として選んだベントナイトは水に對する膨潤性に於て北米産のものに優り, 0.2gのベントナイトは21日後に於て約2.4ccの水を採取する.其の水中に於けるサスペンジヨンは濃度8～10%に於て顯著に搖變性であることが知られた.
乾燥したベントナイト粉末の水蒸氣に對する吸着能は餘り大きくはない.水蒸氣壓15mmに於て1gのベントナイトに吸着される水蒸氣の量約0.18g.
ベントナイト粉末は有力な乳化作用を有することが證明された.且つベントナイトを乳化劑として作つた永-ベンゼンのエムルジヨンは適當の組成に於て顯著に搖變性であることが知られた.
種々の組成のベントナイト・サンペンジヨン及びエムルジヨンに就て加壓下に於ける粘性を測定することによつて此等の體系の搖變性を定量的に比較した.又此等の體系に於てゾル〓ゲル變換が行はれるに際して所謂相轉換の如き機作が可能であるかどうかを確める爲に,ゾルよりゲルに變換する過程に於ける蒸氣壓の變化(テイキツトロピツク・サスペンジヨンに就て),或は電氣傳導度(テイキソトロピツク・サスペンジヨン及びエムルジヨンに就て),の變化を追及して見たが,其の結果は何れの場合も寧ろ上記の機作の可能性を否定するものの如くである.

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蛋白質の化學構造に就て

赤堀四郎

1940 年 61 巻 3 号 p. 291-299
発行日: 1940年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.61.291

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