日本化學會誌
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オキシフラバノン類の改良合成法に就て
立田 晴雄
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1940 年 61 巻 7 号 p. 752-756

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抄録

5, 7-ヂオキシフラバノンの合成は既に知られて居る如くニトロベンゾールを溶媒としフロログルチンと桂皮酸クロリドを無水鹽化アルミニウムの存在で縮合するがその收量は從來の報告では理論量の20%程度である.本報文は先づこの收量増加に就て反應條件を考慮の上實驗の結果通常のフリーデル-クラフト反應の如く固體鹽化アルミニウムを加へる代りにそのニトロベンゾール溶液を徐々に滴下し從來より長時間反應せしめ,收量最良の時56%通常40~48%に上げることを得た.既ち從來の倍量である.レゾルチンを用ひ同様に7-オキシフラバノン合成を試みたが之はフラバノン,カルコンの混合物を生ずるため前者の如き良い結果を得なかつた.尚粗オキシフラバノンの精製に就て實驗し眞空昇華法及無水硫酸マグネシウムを用ひるクロマトグラフ分離は單なる再結晶より遙に良いことを見出した.

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