日本化學會誌
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高温度に於てコークスに鹽素を通ずる實驗天然珪酸鹽類に對する鹽素置換反應の研究第二報
北岡 馨
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1941 年 62 巻 2 号 p. 96-99

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抄録

1. 17%程度の灰分あるコークス粉末を850~900°で赤熱しつつ鹽素を通じ7%程度とすることは容易である.
2. 特に微細粉を選擇すれば4%程度を得ることも容易である.
3. 2度3度單に鹽素處理を繰返すことは灰分を少くする目的に對しあまり效果がない.
4. 微細粉を得を爲に浮遊選鑛法を用ひたが其際浮揚部分に却つて灰分の多いものが來ることを認めた.
5. 鹽素處理中鹽素の收着現象と噴出現象のあることを認めた.
6. 鹽酸處理及びアルカリ熔融も鹽素處理理以上に著るしい效果ありとは認め得なかつた.
7. 鹽素處理でも鹽酸處理でもSiO2分は灰分の分析%に於て増大するが前者に於てSiO2は相當脱出せられ後者に於ては殆んど脱出せぬ.之上りしてSiO2分はコークス中にSiO2態であることを推定した.

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