日本化學會誌
Online ISSN : 2185-0909
Print ISSN : 0369-4208
分子性結晶の蒸氣壓(第二報)四臭化メタン,四臭化チタニウム,四臭化錫,及び四沃化錫の蒸氣壓
關 集三
著者情報
ジャーナル フリー

1941 年 62 巻 8 号 p. 789-795

詳細
抄録

第一報に述べた如く特に二成分系の研究に進むことの目的で理想溶相をつくりやすいと考へられるAB4型化合物の融點前後の蒸氣壓を測定した.その結果より
i) 各物質につき二三の熱力學的數値を計算した.
ii) 四臭化メタンについては固相の轉移點が見出されなかつた.之は四鹽化炭素の固相蒸氣壓の測定と共に更に檢討される必要がある.
iii) 四臭化チタニウム,四臭化錫に關し,そのエンタルピー變化は相互に極めて類似したものであり,又兩者共他の既知の熱的數値とも大體一致する結果を得た.
iv) 四沃化錫は分解することが懸念されてゐるものであつたが充分精製することにより分解せぬことが見られた.尚融解熱,及び蒸發熱は根岸氏の測定値と少しく異なる結果となつた.

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top