1942 年 63 巻 10 号 p. 1349-1353
硫酸アンモニアで精製した麥芽ヂアスターゼを用ひ實驗した所,麥芽ヂアスターゼ液のみを放置してから澱粉液を加へて酵素作用を見るに,著しい作用の消長がある.それ故酵素液のみを一定時間30°又は0°に夫々pH4.2~5.3として放置後pH5.17, 45°に於て酵素作用を試驗するに,酵素液のみの加温又は冷却時間のみならず,その酸度により著しい酵素作用の増減を示す.此の現象は温度及び酸度に依る酵素分子のコロイド状態と分散状態の關係に依つて説明される.
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