1942 年 63 巻 3 号 p. 193-198
1. α及びβ兩クロル・エチル・ベンセン各個に就て,アルカリ水溶液による加水分解反應を精査した結果,α化合物は極めて容易に分解せられてα-フェニル・エチル・アルコールを生成するに反し, β化合物安定であつて,兩者の間には顯著な反應性の差違あることを明かにした.
2. α化合物の加水分解反應に於ける最適條件を探求し, β化合物を別な方法でβ-フェニル・エチル・アルコールに變じた.
3. 上記結果を利用してα及びβ兩クロル・エチル・ベンゼン混合物の組成を調査し,第三報の缺を補つた.
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