日本化學會誌
Online ISSN : 2185-0909
Print ISSN : 0369-4208
63 巻, 3 号
選択された号の論文の24件中1~24を表示しています
  • モノ・エチル・ベンゼンの側鎖への鹽素化
    花井 定彦
    1942 年 63 巻 3 号 p. 187-192
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    1. スチレンの合成の中間體としてのα及びβクロル・エチル・ベンゼンをモノ・エチル・ベンゼンから合成する目的でこの鹽素化反應を檢討し,核への鹽素化を避け,側〓への鹽素化を行はしめるべき最適の反應條件を探求した.
    2. 本鹽素化反應に於ては鹽素の量と反應温度とが反應に最も大なる影響を及ぼすことを明かにした.
    3. 反應條件適當ならざるときは本反應中,二次的にスチレンを副生することを・その低重合體の生成によつて證明した.
  • α及びβ兩クロル・エチル・ベンセンのアルカリに對する作用
    花井 定彦
    1942 年 63 巻 3 号 p. 193-198
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    1. α及びβ兩クロル・エチル・ベンセン各個に就て,アルカリ水溶液による加水分解反應を精査した結果,α化合物は極めて容易に分解せられてα-フェニル・エチル・アルコールを生成するに反し, β化合物安定であつて,兩者の間には顯著な反應性の差違あることを明かにした.
    2. α化合物の加水分解反應に於ける最適條件を探求し, β化合物を別な方法でβ-フェニル・エチル・アルコールに變じた.
    3. 上記結果を利用してα及びβ兩クロル・エチル・ベンゼン混合物の組成を調査し,第三報の缺を補つた.
  • 合成樹脂の炭化
    高橋 治男
    1942 年 63 巻 3 号 p. 199-203
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    合成樹脂20種につき炭化殘量を測定し,測定値と樹脂化學構造を比較し,炭化機構を推察した.
    炭化殘量に對し,樹脂の重縮合度,觸媒の差に起因する重縮合樣式の差等の影響は少く,むしろ樹脂單位構造が重要な影響を有するらしい.熱分解物が多官能なる程,炭化には有利である.ベンゼン核が二つ以上の結合鎖により直接樹脂構造中に結合せられて居る場合は炭化殘量が大きい.かかるベンゼン核は高温に於て多官能基として炭化縮合にあづかるものであらう.
  • 潤滑油の粘度指數に關する二三の考察
    木村 修
    1942 年 63 巻 3 号 p. 204-206
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    パラフィン類炭化水素の粘度に關して先に筆者が提出せる式に從つて一般の炭化水素の粘度を驗した.而してこの際恒數bは合理的な粘度指數を示す事を明にした.又その結果,この合理的粘度指數はパラフィン類炭化水素は凡て同一の値を持ち而も最小にして,芳香族炭化水素は中位にあり,ナフテン系炭化水素は最大であつて,之等は何れも側鎖が増加するに從つてパラフイン類に近づく事を示した.
  • 江上 不二夫, 内丸 忠彦
    1942 年 63 巻 3 号 p. 207-210
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    (1) コンドロシン,グルクロン酸,グルコン酸の硫酸エステルを合成した.それ等は何れもコンドロイチン硫酸と同様にグルコスルファターゼによつては分解せられず,コンドロスルファターゼによつてのみ分解みれる.
    (2) グルクロン酸硫酸のみはヒドラヂンで分解される.
    (3) タカヂアスターゼ,唾液中には,コンドロイチン硫酸より還元性を生ぜしめる酵素はない.
  • 1942 年 63 巻 3 号 p. 210
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 海水及び苦汁中に溶存するルビチウムに就て
    石橋 雅義, 原田 保男
    1942 年 63 巻 3 号 p. 211-216
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    1. 海水及び苦汁中にルビヂウム鹽の存在することを分光分析的に決定した.
    2. このルビヂウム鹽濃縮法に就て2方法を考案し,各々の模型分析を行つて其の信頼度を吟味した.
    3. 各々の方法により海水及び苦汁中のルビヂウム含有量を決定して次の分析數値を得た.
    海水に於ては: 0.035mgRb/L
    苦汁に於ては: 0.87mgRb/L
  • アルカリ性水溶液に於ける葡萄糖の轉移
    五嶋 孝吉
    1942 年 63 巻 3 号 p. 217-223
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    葡萄糖を石灰によつて飽和したアルカリ性重水素重水或は重酸素重水に溶解し, 25~55°に10~18日間放置して果糖への轉移反應を起さしめ,それに伴つて葡萄糖と水との間の水素原子又は酸素原子の交換反應が惹起するか否かを研究した.其の結果に依れば, 25°に18日間放置して反應せしめた時には其の85%が果糖に轉移すると同時に,葡萄糖の1個分子に就き2個の酸素原子が交換せらるるも,炭素原子に直接に結合せる水素原子の交換反應は,實驗誤差の範圍内に於て認められなかつた.次に40°及び55°に於て10日間放置して反應せしめた時には,葡萄糖の約87%が果糖に轉移すると共に,其の1個分子に就き2個の酸素原子が交換せられ,〓つ又炭素原子に直接に結合せる水素原子の2個も同時に交換せらるることを知つた.之等の結果に基き,葡萄糖の果糖への轉移反應の機作に關して若干り考察を試みた.
  • 小田切 瑞穗
    1942 年 63 巻 3 号 p. 224-228
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    先に余は單行小册子を以て發表したる論文1)中に於て,原子發展方程式と余が命名したる方程式を論じた.又此事に關しては日本化學會第六十三年會講演會に於ても其の概要を既に報告した.今,本報文に於ては,此の原子發展方程式に關する追加補遺的事項を記載する.
  • 鐵,チタン及びヴァナヂンの次亞鹽素酸ソーダ及びChloramineに依る定量
    後藤 秀弘, 柿田 八千代
    1942 年 63 巻 3 号 p. 229-234
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    1.液状アマルガムにてFe, Ti及びVを還元して次亞鹽素酸ソーダによる滴定法を研究し終點は電壓法で決定した.
    2.液状アマルガムにてTi及びVを還元してChloramine溶液に依る滴定法を試み終點を電壓法で定めた.
  • ペプシン及びトリプシンに依る分解
    日比野 祐, 和田 忠明
    1942 年 63 巻 3 号 p. 235-244
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    (1) 大豆蛋白質に對する過熱水の作用と酵素作用とを比較す可く之にペプシン及びトリプシンを作用せしめその反應を研究した.
    (2) 平衡状態に達せる反應成積物はペプシンの場合は主としてプロテオーズより成り,トリプシンの場合は更に分解の進んだペプトンサブペプントン以下であつた.
    (3) 反應生成物の窒素分布の研究に依り之等の酵素に依り生ずる中間分解物及び不溶性物質の窒素分布は原蛋白の夫と大差無く分解が比較的均一に起ることを示した.
  • 吸收スペクトルによる定量分析の研究(其一)
    太秦 康光, 大野 健二, 蟇目 清一郎
    1942 年 63 巻 3 号 p. 245-249
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は分光光度計を用ひずに吸收スペクトルによつて溶液の定量分析を行ふ方法を求めるにある.本報に於ては試料溶液Aと直列に別の溶液Bを竝べ, Aの吸收aとBの吸收bとの強さを比較することによつて前者の濃度を決定する方法をとつた.實際にはAとして過マンガン酸加里を, Bとして鹽化ネオヂムを擇び,前者の或濃度に於てその545mμがNdの575mμと等しき強さを示す爲には,ネオヂム層を如何なる厚さにすればよいかを,過マンガン酸加里の1.037~10.37×10-5mol/lの範圍で測定したのである.
  • 岡原 國男, 竹内 啓六
    1942 年 63 巻 3 号 p. 250-252
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    2-Methyl-1・4-naphthohydrochinonにアルカリ性に於てMonochloressigsäureを作用させて, 2-Methyl-1・4-naphtho-dioxy-diessigsäureを製し,後そのナトリウム鹽とした.ナトリウム鹽は極めて水に易溶で,光,温度に安定で,強力なヴィタミンK作用を有す. Monochloressigsäureの代りにそのエステルを使用する時は更に收量が良い.
  • 田所 啓太郎, 齋藤 恒行
    1942 年 63 巻 3 号 p. 253-255
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    著者1)は酵母,胸腺ヌクレイン酸,コチマーゼ,グアニル酸及びグアノシン等5種のヌクレオチード型とヴィタミンB1, 4-メチル-5-β-ヒドロキシチアゾール, 4-メチルチアゾール-5-カルボン酸及び4-メチル-5-β-クロルエチルチアゾール等4種のチアゾール型デヒドロゲナーゼ作用を研究せり.兩型酵素の間にマンノース,グルコサミン,焦性葡萄酸,乳酸,酪酸及びヴァレリアン酸を基質とせるとき差異を認めたり.兩型酵素の構造中-CH2OH基の出現により作用顯著となり-COOH基に變化して減退し-CH2Clとなりて全く失ふ.基質の一價アルコールの酸となり六炭糖の-CH2OH若くは-CHO基の兩者の-COOHに變化して酵素作用減退す.六炭糖中-CHOの-COOHとなるとき殆んど失はるゝを認む.これ等9種のデヒドロゲナーゼ作用は共にMg..により賦活せられ恐らくビリヂン,プリン及びチアゾール核二重結合を有する窒素と副化合價により結合すると考へ水素運搬機構には基質中の-CHO基の關係するならんと述べたり.本報告にありては更に各種基質及び他の賦活劑との關係を研究し下の結果を得たれば記載す.
    ヌクレオチード型のグアニル酸と,チアゾール型の4-メチル-5-β-ヒドロキシエチルチアゾール及び4-メチルチアザール-5-カルボン酸を取り林檎酸と琥珀酸を比較せば共に前者の作用強く,プロビオン酸と乳酸と比較しては後者強きも,林檎酸と酒石酸を比較せば前者強きが故に-CH2基に隣接する-CHOH基が好適なるべし.又グリオキシル酸とマンノウロン酸とにありては前者強きが故に-CHOの最適状態は-CHOHの多數により減少せらるゝ如し.
    次に前3者を酵素としてグリココールと醋酸に對する作用を比較しグアニル酸にて差なきもチアゾール型2者にては前者弱きを認め,前報のマンノースとグルコサミンの場合と一致す.故にヌクレオチード型とチアゾール型による基質選擇性は酵素のチアゾール核を有することゝ基質中の-NH2基を含むことによつてのみ決定せられ-CHO, -CHOH又はCOOH基とは無關係なりと論ぜり.
  • 田所 哲太郎, 齋藤 恒行
    1942 年 63 巻 3 号 p. 256-259
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    著者1)は酵母ヌクレイン酸,胸腺ヌクレイン酸,ピリヂンヌクレオチード,グアニル酸及グアノシン等5種のヌクレオチード型とヴィタミンB1, 4-メチル-5-β-ヒドロキシチアゾール, 4-メチルチアゾール-5-カルボン酸及び4-メチル-5-β-クロルエチルチアゾール等4種のチアゾール型デヒドロゲナーゼ作用を研究せり.兩型酵素の構造中-CH2OH基の出現にて作用顯著となり-COOH基に變化して減退し-CH2Clとなりて作用全く失はる.兩型酵素は基質アルコールの酸となり,六炭糖の構造中-CHO又は-CH2OH基の-COOHに變化するとき酵素作用減退す.兩型酵素は基質の-CH2基に隣接する-CHOH基ありて好適なるも-CHO基により強力となれねもの-CHOH基の多數存在はこれを減少す.ヌクレオード型は基質中-NH2の存在に對し感度少きもチアゾール型は感度高く阻遏せらる故にマンノースとグルコサミン及びグココールと醋酸等に對する特異性即ち基質選擇性は酵素のチアゾール核を有することと基質中の-NH2基を含むことなより決定せられ-CHO, -CHOH又は-COOHとは無關係なり.これを換言すれば-CHO, -CHOH又は-COOH基には兩型酵素は共通性を有すと論ぜり.これ等9種のデヒドロゲナーゼ作用は共にMg..により賦活せらる.恐らくピリヂン,プリン及チアゾール核二重結合を有する窒素と副化合價により結合すると考へ水素運搬機構は基質中の-CHOにより促進せらると述べたり.本報告にはグアニル酸及びチアゾール型2種酵素を選び基質の種類及びFe.., Fe..., Ni.., Cu..及びAl...イオンの影響の研究結果を次の如く述べたり. (1) ガラクトースに比レガラクトウロン酸を基質とせば酵素力減退することマンノースとマンノウロン酸と同一なり. (2) グルコース,マンノース及びフラクトースを基質とせばFeSO4の促進作用はFe2(SO4)3に比し遙に大なり.然るにマンノウロン酸及びガラクトウロン酸を基質とせばこの差を認めず. (3) 琥珀酸,乳酸及び林檎酸鹽を基質とするも差異なく唯枸櫞酸鹽の場合のみに認めらる. (4) メチル, エチル及プロピルアルコールを基質とせば兩者の差を認めず. (5) グルコース及び枸櫞酸鹽を基質とせばAlCl3添加にて促進せらるゝもNiSO4, CnSO4にては阻止せらる. (6) アスパラギン酸と琥珀酸とを基質に選びMgCl2存在にて兩者間の差はグアニル酸の場合無きもチアゾール型兩者にては差異大なり.
  • 田所 哲太郎, 齋藤 恒行
    1942 年 63 巻 3 号 p. 260-262
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    著者1)はポリー,ヂ-及びモノヌクレオチードは共にアスコルビン酸オキシダーゼ作用を有する事を認め,且つ動植物より分離せる該酵素力ある蛋白質にもヌクレオチード構造を證明せり.酵素力の原因として分子中の不安定燐酸基を指摘し,ポリ-よりモノに移るとき又Ag及びCuイオンにより作用促進せられ最適pH5.8にあるがこれ等ヌクレオチードをpH7.2にて作用せばデヒドロゲナーゼとなりその作用Ag及びCuイオンにより阻止せられMgイオンにより促進せらる. Mgイオン效果は基質の差異なより差あるもコチマーゼ,ヌクレオチードと同様にグアニル酸より燐酸基を脱離せるものにもこれを缺くヴィタミンB1にも見出され,然も後者より得るチアゾール誘導體にも存するが故に該環中の窒素と副化合價による結合と見做される.これ等デヒドロゲナーゼのMg效果は基質の-CHO基あるものによく顯はれ,又チアゾール誘導體中構造を異にするに従つて基質に對する選擇性に差異あるを認めたり.同様にヌクレオチード型とチアゾール型とにより基質に對する選擇性に異にす.兩者は其構造中に-CH2OH基の存在により酵素作用増大せらる.
    グアニル酸とグアノシンの酵素作用上基質の枸櫞酸,ガラクトース,マンノース,乳酸及アルコール間に選擇性に認めず.然れどチアゾールはこれと異り焦性葡萄酸に強く乳酸に弱く,ガラクトース強くアルコールに弱し.又ヌクレオチード型3種にはカロチンオキシダーゼ作用を認めず.
    グアニル酸の酵素作用は醋酸に比し酪酸,ヴァレリアン酸にありて強く,一價アルコール酸に變化するとき減少し又六炭糖の糖酸となるときも亦著しく減少す.
    グアニル酸の酵素作用は琥珀酸林檎酸,プロピオン酸の乳酸となるにより-CHOHが-CH2に代りて増進せらるゝも林檎酸の酒石酸となり減少するが故に-CH2に隣接の-CHOHに増進せしむべし.又グリオキシル酸のウロン酸となりて却つて減少するを認む.グリココールと醋酸との間には差異を認め難〓
  • 附キヌレニンの生理的誘導體
    古武 彌四郎
    1942 年 63 巻 3 号 p. 263-269
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 沈澱法に依るタカアミラーゼの精製II
    林 繁彌
    1942 年 63 巻 3 号 p. 270-274
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    著者は不純なタカアミラーゼ溶液に醋酸亞鉛を加ふるときは多量の沈澱を生じその母液に酵素力完全に殘すこと,また醋酸ウラニルは酵素を完全に沈澱せしむることを認め,これらの性質をタカアミラーゼの精製に利用した.次にタカアミラーゼ溶液にリバノール(2-Aethoxy-6.9-diamino-acridiniumlactat)を加へて生ずる沈澱を燐酸鹽溶液に溶し漂白土によつて色素を吸着せしめて全く無色のタカアミラーゼ溶液を得た.この酵素液の紫外部吸收スペクトルはチロジンのそれによく一致する.
  • 1942 年 63 巻 3 号 p. 274
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • タカアミラーゼの抗原性に就て
    樫本 克彦
    1942 年 63 巻 3 号 p. 275-279
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    精製したタカアミラーゼ溶液を繰返し家兎の靜脈に注射して得た抗血清はタカアミラーゼの溶液に對して弱い沈澱反應を示すも,酵素作用は完全に溶液に殘るを以て,タカアミラーゼは動物に對して沈降素を生ぜしめる様な抗原性は認められない.沈澱反應酵素液中には不純物として少量の蛋白質が含まれて居るに因ると考へる.
    然し乍ら數囘注射を繰返して家兎に顯著な皮膚反應を認め,また或るものはショック死を招來したからタカアミラーゼは微弱な抗原性を有するものと考へられる.
  • 竹林 松二
    1942 年 63 巻 3 号 p. 280-284
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    α-ブロムスチレンに臭化水素を附加する時は附加の速度は一般に速く,且つ反應條件を樣々に變へても,主として正常附加物が得られた.
    之に反しω-ブロムスチレンの臭化水素附加は極めて遲く,臭化ニッケルの存在でα, β-ヂブロムエチルベンゼンが得られ,過酸化物の存在にてβ, β-ヂブロムエチルベンゼンが生成された.
    以上の結果に基き臭化水素の附加と置換基の關係を考察し,置換基の陰性について次の順序を推定した.
    C6H5>Br>CH3>H>COOH
  • 竹林 松二
    1942 年 63 巻 3 号 p. 285-287
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    種々なる反應條件にてフェニルアセチレンに臭化水素を附加した.その結果正常附加が主として起り生成物の大部分はα, α-ヂブロムエチルベンゼンなる事を認めた.
  • 亞鉛,マンガン,カドミウム錯鹽に依る接觸的酸化作用に就て
    岩崎 友吉
    1942 年 63 巻 3 号 p. 288-291
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
  • 廣田 鋼藏
    1942 年 63 巻 3 号 p. 292-298
    発行日: 1942年
    公開日: 2009/12/22
    ジャーナル フリー
    1) Clusiusの熱擴散装置に關する諸理論をその解法により分類し,
    2) 定常状態に達せる時の分離,着目せる成分の輸送速度及分離の時間的關係に就て諸理論を比較檢討し,その結果近似方法が異るに拘らず大體同一の結論を得るを見出した.
    3) これによつて導いた考察により先きに著者の報告せる溶液の熱擴散恒數の測定法の妥當な事を述べた.
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