日本化學會誌
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糟鮫肝油の高度不飽和酸に就て
外山 修之
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1942 年 63 巻 8 号 p. 911-915

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抄録

沃素價190.6なる糟鮫肝油よりソーダ鹽アセトン法に依りて高度不飽和酸を分取し,之を更に分別してC20H32O2及びC22H34O2を分離した.又更不飽和度の高き部分を檢索したるにC22酸では不飽和度の最も高き部分として得たるものは沃素價425.7であつて, C22H32O2の計算値よりは尚著しく低い.おそらく供試糟鮫肝油は沃素價高き割合にC22H32O2の如き不飽和度の極めて高き高度不飽和酸を多量には含有せざるものと認められる.なほC22酸に就て實驗した所によるとC22H34O2よりも不飽和度の低きC22H36O2 (F4)2 C22H3_??_O2(F3), C22H40O2(F2)は存在するとしても少量である.

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