日本化學會誌
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液面氣泡の壽命に就て
伊勢村 壽三
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1942 年 63 巻 9 号 p. 1047-1052

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抄録

液面氣泡の壽命は氣泡の液面に出現してより,破壊消滅にいたるまでの氣泡存續の時間を以てあらはすのが普通であるが,石鹸,サポニン等の適當なる濃度の溶液に於ては,その液面氣泡は破壊によつて消滅する事なく,氣體の氣泡膜透過により遂に消滅するものである.從つてかゝる溶液に於ては常に大氣泡は小氣泡に比し永く存續するは當然であり,氣泡の壽命は氣泡の大小に關することになる.然るに此の氣泡収縮は氣泡容積に關する一次反應速度式によつて表はされる事が認められた.それ故にかゝる液面氣泡の壽命は氣泡存續の時間の大小により比較するよりもこの速度恆數の大小或はそれより決定せらるゝ半減期を以て比較するのが妥當であると思はれる.

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